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日本の補聴器事情

補聴器講習会の続きです。

八重洲出版 関谷芳正先生著

「2020年版よくわかる補聴器選び」より引用

日本で補聴器を使われない理由として挙げられるのは、煩わしいとか補聴器を付けると年寄りくさいとか雑音が多いとかをよく聞きます。また、高機能な補聴器は、それなりに高いので経済的な理由で使用されない方も多いと思います。

また補聴器を使用されている人の満足度も日本では他国と比べて低いという調査結果も出ています。満足度が低いとよくない口コミが広がりそれがまた補聴器使用の足かせにもなっています。

日本で満足度が低い理由をいくつか挙げてみますと

  1. 国民性   たとえば、補聴器無しでは50%の聴こえが補聴器を付けると75%に上がった時、よく聴こえるようになったと満足する人と100%にならないので不満に思う人がいます。日本人は完璧を求める傾向にあるといわれそれが満足度に影響していると思われます。
  2. 補聴器の販売店・技能者の能力不足  欧米の多くの国では補聴器の販売には、数年間の専門教育を受ける必要があります。一方日本では、私たち認定補聴器技能者の資格制度はありますが、法律で定められたものではありませんので、この資格がなくても補聴器販売は可能です。時に知識や経験のない人が補聴器を不適切な販売をされていることもあります。
  3. 補聴器の支給制度がないイギリスなどのように国の健康保険で補聴器を支給される国もありますし、それ以外の手段で補聴器の助成を得られる国もあります。やはり、補聴器のコストが低ければ、相対的に満足度は上がります。

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